Something

Takeshi Hirano

へちま物語

ヘチマの花が咲かない、枯れる理由としては、鉢が小さい、日照不足など様々な理由が挙げられますが、一番多い理由として挙げられるのは土壌の良し悪しの様です。 栄養素の窒素、リン酸、カリのバランスが悪いと、花が咲かないし、最悪の場合枯れてしまいます。ヘチマはウリ科ヘチマ属の一年草で、学名は「Luffa cylindrica」です。西アジアが原産で、中国南部・東南アジア・台湾・そして日本の九州や沖縄で良く作られてます。ヘチマは、日光がとても大好きな植物です。今年からは急遽、自宅の庭を一部、畑にして、ほとんどがプランターでの栽培となっているので、今までとは勝手が違い、全てが暗中模索と言ったところです。大きめのプランターに2個ずつ植えました。日は十分過ぎる位です。緑のカーテンで遮光をしようとする場所ですから。また、どんどんツルを伸ばして成長するように部屋の二階に向けて支柱を組みました。

ヘチマは、水が大好きな植物なので、土が乾かないように水遣りはまめにしました。土が乾き、生育が盛んになる夏にはたっぷり水をあげました。しかし、土が常に湿っているのも根腐れの原因になるので、その辺は心掛けました。

ヘチマの花は雌雄同株です。雄花は総状につき、雌花は葉の脇に1つだけつきます。雌花は花の下が膨らんでいるので、見分けがつきます。花径は5㎝くらいで、手のひらを開いたように5枚の黄色い花を咲かせます。ヘチマの開花時期は8月~9月で、収穫時期は9月~10月です。

開花時期が終わると、長さ30~60cmほどの円柱形の実を付けます。

成熟した実は、網目状の強い繊維に発達するので、乾燥させてタワシにしてます。

昨年の路地植えのヘチマから出来たヘチマタワシです。ヘチマ水も1500mlのペットボトルに一杯でした。

地面から50~60cmのところで切った茎の根元側を、ペットボトルの中に差し込んでヘチマ水を採ります。 3~4日程度採取することが出来る。

一本長いヘチマタワシは昨年のもの。超ミニ。ヘチマ水も200ml程度でした。3~4日程度採取することが出来る。今回は少量なので、今回は煮沸せず、コーヒーカップ濾紙に直接入れ、濾過して、1週間以内で使い切ります。自分で作る化粧水と言うことで。

ちゃんと種があるよ。この種で来年はがんばってね。

ウッドデッキとの境の大きなガラスの引き戸。日の出になる頃、カーテンを開ける。ヘチマの大きな葉っぱのカーテンの裏面を見る事になる。朝のやわらかい日差しが届いてくると葉脈まで、よくみえてくる。あれ!小さなアリコが忙しそうに登ったり、降りたりする光景にも遭遇します。お陰様でウリハムシの被害はありません。なんと、アリコが、防御してくれているようです。昨年まではバイク🛵で五分位の所にある竹林の側でかなり手広く畑をやってたもので、先ずはバイクを置いて、東から空をぐるりと眺めてから畑に入り、それぞれの野菜たちに挨拶して歩き、マジマジとへちまだけを見ることは先ずなかったです。

早朝の過ごし方も随分違ってきています。ちかごろは、毎日毎日、雨☔️降りの日でも、一番に、ガラス越しにヘチマの成長と変化を見る事になる。これはこれで結構、楽しいんです。部屋のなかからヘチマをながめる自分には正岡子規とヘチマの関係が、やたら気になりだしたんです。中学生の頃、担任で国語教師のM先生の授業で、知ることとなった。また、成人して、四国、松山市にある子規会館も訪ねてもいますが、それにしても、ここまでヘチマに執着するとは。それに、ヘチマの葉で緑のカーテンにしたことで、わたしにとってもこんなにもヘチマが、身近になるとは。とくに雨降りの日などは、屋外に出ずに、しばらくジーっとながめています。

自画像

病状の悪化で身動きが取れなくなっていても、悲壮感どころか、悟りの境地にいたり、瞬間の生の喜びを噛み締めてる子規の心境に触れて自分自身のはがなさを痛感してしまうんです。本気な生き方をせんといかんなと思うのです。

正岡 子規は、日本の俳人、歌人、国語学研究家。名は常規。幼名は処之助で、のちに升と改めた。 俳句、短歌、新体詩、小説、評論、随筆など多方面にわたり創作活動を行い、日本の近代文学に多大な影響を及ぼした、明治を代表する文学者の一人である。-Wikipedia

糸瓜(へちま)は子規にとって馴染みのある植物。ヘチマの蔓を切って液をとり、飲むと痰が切れる、咳をとめるのにいいとされ、子規の家でも庭にヘチマを育てていたのである。そして、とくに十五夜の夜にとるのがいいらしく、子規が亡くなる二日前が十五夜だったのですが、その時はヘチマの蔓から水を取るのを忘れていたようです。病に臥しつつ『病牀六尺』を書いたが、これには少しの感傷も暗い影もない。9月19日は正岡子規の命日である。明治35年9月18日、子規は、どれも糸瓜(へちま)を詠んだ辞世の句を三つ、自ら筆を執って書きつけた直後に意識を失い、翌19日の未明に息をひきとった。まだ36歳であった。

1.糸瓜咲て痰のつまりし仏かな

2.痰一斗糸瓜の水も間に合わず

3.をとヽひのへちまの水も取らざりき

ペットボトルに入っている液体が採取したヘチマ水です。わたくしの場合、使用目的は化粧水として。

ヘチマの苗の成長

6/17

6/17ヘチマの種、発芽。保管、管理ができてなかった種なので、ハッキリ言って発芽にはこぎつけないのではと思ってました。十数年やってた畑を今年の2月で地主さんに返還のため、片付けでごったがえし、ヘチマの種が行方不明でした。整理が進んで来る中、保存してた種が出てきました。諦め半分、ダメ元で、タネを整然と撒くのではなく、まとめて5月中旬に撒きました。1ヶ月位して、発芽して来たのにはビックリでした。いつも肥料等購入するスーパーで、ヘチマの苗を見つけたものですから、ひと苗だけ購入して植えて、安心確保して、ばら撒きした種の発芽の様子をみてました。余程、ヘチマを今年もきっと作りたかった策のつもりでしょうね。

7/3

7/10

 7/26

 8/4、日中、気温34° C、一部、暑さで萎れてる。夕方、慌てて、しっかり、水遣り。

8/15、花も咲き、実も付けてきてる。

 8/29

9/9 この頃になると緑の綺麗な大きな葉っぱに絵描き虫さん(ハモグリバエ)が名or迷作を残し始めました。

9/19、こちらも負けずと、失礼、絵描き虫さんとのコラボだ。

9/20.そろそろ、冬野菜🥬の準備も気になるし、まだヘチマの実の外皮は緑ですが、一個取ってみました。ちゃんと繊維ができてるかな?半信半疑でした。去年までは、外皮が茶色っぽくなってから、しかも大きさも50〜60 cmもあり、硬く、直ぐに外皮を剥がすにはとても不可能なのでヘチマの溝に沿ってカッターナイフで傷をつけ、雨水を貯める桶に1週間くらい付けてから外皮を剥いでましたが、今回は溝に爪をあて、簡単に剥がせたのであっけにとられました。ちゃんと繊維が出来ているので、再度ビックリでした。それにしても、今年も季節が猛スピードで進行するように感じます。御彼岸も過ぎ、10月に入っています。暑さも彼岸までっていいますが、日中は未だ30°c近くまで気温が上がっていますが、早朝は20°c切っています。やはり、秋ですね。そろそろ、ヘチマの緑のカーテンもお役目、終了です。

令和3年10月5日     記