ももの悪癖、コレ以上ない位。落ち着いて。
実はももがパニックってるんでなく、三人のズレが混乱を招いてるだけ。
三人のももへの接しかたが結果的に三者三様になってしまっていて統一した行動がとれなくなってきてるのがそもそもの原因のようです。
其々の生活体の違いや性格の違いも複雑に加味しているようです。
その一方で、ももは実に忠実に其々に対応しているのです。
まず、三者に統一見解をだして焦らず、実行して一つづつ課題をクリアするのが目標ですが、明らかにもものほうがわたし達より余程、徹底してるようで、三人のズレを確実に表現してきます。
1.噛み癖 2.食糞(しょくふん)と異嗜(いし) 3.無駄吠えの組み合わせで。
1.2に関しては時間がかかっても、みんなで解決して行けばいいとまだ、私の方にも気持ち的に余裕がありましたが、
3に関してはご近所に迷惑をかけることの方が優先されるので早急の対策が必要で焦る気持ちが発生してます。
これまで8か月、ももと暮らしてきてますが、職業柄も踏まえて私Tがまとめ役として自覚してたつもりですが、
ももの行動がここに来て、沈黙期間の学習の成果なのか水を得た鯉のように、いい事も悪いことも自己表現が豊かになっています。
先ず、集約されたものが屋外での散歩によく現れています。
列車の音に異常なくらい興奮します。
遮断機の開閉にびっくりするのか、目の敵にして、吠えることも加わってきました。
さらに、咄嗟に地面の小石を素早く食べてしまう。
これはももが腸閉塞でも起こしはしないか不安になります。
バイクが近くを走り去る時、同じように散歩しているわんちゃんを認識するや一気に吠えまくり、リードが抜けてしまう様なつっぱりでひゃっとする場面があります。
帰りはもも、必死で猛スピードで走って帰ります。
日常で切れ目なく、色々な事がどんどん重なってきて、三人の中にも不安が徐々に昂まってきてるようです。
一層、拍車をかけてるのが、夜になると部屋のなかから通行人や散歩帰りのイヌの気配でも、吠え立てます。
特にKは近所迷惑をかけやしないかを過度に考えてしまい、一番の悩みの種になっているようで、
体調に異変がでるくらいで、Tの方も立場上、出来るだけ冷静判断するようにとこころがけてますが、こころのゆとりが徐々に枯渇してきてます。
三人のズレをどうしても調整できず、結果的にはここに来て、敗北宣言です。
「わしゃあ、飼い主の前では知ったげに講釈たれてるが、娘のももすら、まともに育てられんのじゃけん、寅さん。」
「男はつらいよ」第32作(昭和58年12月公開)口笛を吹く寅次郎のワンシーンを思い出し、住職の父親が寅さんに愚痴るセリフを重ねた。
「わしゃあ、檀家さんには偉そうに説教してるが、息子すらまともに育てられんのじゃあ。なあ、寅さん。
ももの悪癖というよりか、わたし達三人がより客観的にももにしないといけない事、ももがヒトに接する為には守らなくてはいけない事をちゃんと教えられ、ももにいい変化が現れる事を期待できるには思い切って、
躾の先生を頼ってみようとTは決断しました。しかし、Dは反対していますが、すぐには理解しなくても、ここはぐらつかず、強い信念で推しとおしました。
ももの行動に変化が見られればDもきっとわかると。
既に、ももにとって一番大切な社会科期の頃をわたし達三人とも、認識がちょっと甘かったかもしれません。
ももは散歩中に感じてることをあまり表現しない子なので、「ももはおとなしくて、いい子だね。」
で済ましたようで、実は沢山、怖い思いをしていたかもしれません。
お互いの理解、修正には時間はかかりそうです。
但し、ももを預けて躾けてもらうだけでなく、Tは我が家の司令塔としての自分の再教育が必要という考えに至っていたようで密かに先生の弟子志願のつもりでももと自分を教育してもらおうと決め、
市内で躾教室をご夫婦で開業されてる若い先生にお願いすることにしました。
週一回、男先生が自宅へ来ていただく事になりました。
さあ、2015.2.14から始まりました。
イヌとヒトの子供の躾方の大きな違いは、人間の子供はいずれ独立し、親の加護のない世界で生きていかなければいけませんが、犬はその生涯を飼い主の元で過ごすという点で、Tの頭の中にこの事はしっかり理解されてるようです。
だから、人間がしっかりしないとと、日頃から自論のように周囲(D&K)に伝えているようです。
人はこの理不尽な世の中で揉まれても、不貞腐れることなく乗り越え、ストレスに耐えて生きていく必要がありますが、
もも(ペット)には出来ないし、人間と同じように要求するには検討違いだという事を。
だからTは自らがマナーを学び直すのが最善の策かと思ったのでしょう。
Tそのものが育って来た時代背景、教育方法がいいのか悪いのかの議論は別として性格的に自分の価値観を押しつける帰来がある。
ここが問題だと。これは直さないとね。
その真逆のDは100%と言っていいくらいももの要求を自己犠牲にしてまできく。
だから、いいことも悪いことも区別なく、ももは吸収してしまいます。
Dにもその辺の理解が欲しいです。Kは兎に角、几帳面で、白、黒はっきりしている。
三人の中では一番、行動もぶれず、結果的にはももの日常の世話を実質していることになり、その事はももも、ちゃんと理解していて誰よりもアイコンタクトをとり、しっかり聞いてますよ。
Kはしかし、いちいち神経を使いすぎている。
ももの問題行動で最大の悩みの種は夜からの無駄吠えで、ご近所さんに迷惑をかけやしないかで頭が一杯になっています。
しかも、ももは地声がとにかくでかい。
決して無駄吠えではないのかもしれません。
ももにとり人とコミュニケーションをとってる分も含めて、これくらいならいいよ、がないので、徐々にK自身の健康を害してしまうのをTは心配しています。
一時、内ではももを飼うのは無理かなと悲観的になった時もありました。
ももの躾には当然、時間がかかるので、一つにはもも部屋の改装を始めています。
外に漏れる声が小さくなる様にと改装が終了するまで、ももの寝泊まりは動物病院のネコ達の居候部屋でしていました。
ももは動物病院の職員や猫たちとは上手くやっていけるようです。
ももにとり、狭いながら社会勉強になるかなと、Tは勝手に納得しているようです。
しつけは単に”ももをしつける”というだけの意味ではなく、”ももと私たちがともにマナーを学び、実行する”ことだ。
どんなに物覚えがよく素直なももでも、わたし達にマナーを守る気がなければ、人間社会で暮らすためのしつけは、うまくいかなく、『愛のムチ』『将来のため』などという概念が分からない犬にとって、約束を破ったり、激しく叱られたり、叩かれたりという行為は、自分に対するわたし達の『うらぎり』であり『攻撃』でしかありませんね。
この事はDが一番、ももにとっての理解者なんですが、ももに対し、いけないことをちゃんと教えないといけないのがDの課題です。
誤解があってはいけないのでT&Kも決して、むやみに怒ったりはしません。
私Tの課題は無理やり教え込もうとするところがあるので、きっと理解していないし、ももには自分に対する裏切りであり、攻撃としか映らず、単に信用を失い信頼関係を壊す事になってるかもしれません。
常にフェアに対応し、いつもと違う対応をしなければならないときには「ごめんね、今日は〇〇できないの。」と謝り、どんな小さなことでも褒め、どんな時にも大声で叱ったり叩いたりしてはいけない事は、三人ともよく分かっていて日頃から実行してるつもりですが、わたし事、Tは上目線から高圧的にももには取れるのか、怖いヒトになっているようです。
家庭に一人ぐらいそういうヒトがいるんだとTは思ってはみるのですが、ちょっとさみしいです。
改めて犬との暮らしに『アメとムチ』は必要ないと言うことです。
さて、社会化期とは生後1ヶ月~3ヶ月頃(3週齢~12週齢)の期間のことを指します。
社会科期は犬が、人や他の犬、他の動物から無機物まで、あらゆるものに慣れるのに適した時期となります。
犬は、生後約1年で成犬になりますが、その中で犬の性格や精神面、ストレス耐性などに影響するのがこのたった数週間なのです。
ところがももはわたしたちの環境下では社会期にすべきことが足りなかったのかもしれません。
初めての人や散歩中に出くわす、わんちゃんに火のように吠えまくります。
一旦テンションが上がると少々ではセーブがききません。
早くから外の世界を見せる事は、犬にとっても一緒に暮らす人間にとっても、とても大切だと思います。
このたった数週間で10年以上一緒に暮らす犬の一生がまったく違ったものになり、社会化をしっかりする事により、ももの怖い対象も減り、わたし達の不安な心配が減ってたかもしれません。
ももの場合、わたし達が深刻に躾に悩んだりして、先生を頼ろうとしたのは、社会期の終わり頃になりますが、
それまでに想定出来る範囲内の問題行動なら、こちらにも対処出来ていたので、ももの事でご近所に迷惑が掛からなければいいくらいで気持ちを納めていました。
ももは7ヶ月間、全くといって泣かないでいたので、我々との生活にとってなんら支障がなかったし、逆に体に不具合でもあるのか、心配したくらいで、あとから、私たちの環境下でももが一番大切な時期を失いかけた事に気付き、上記の経緯となるわけです。
現在、6歳ですが、わたし達も、ももも、いい関係で生活できています。
だから、決して社会化期を過ぎたら社会化ができなくなるということではないようです。
しかし、犬も月齢が上がるごとに社会化がしづらくなってしまうのは確かです。
だから、必要以上の苦労がついてきます。
反面、手のかかる子程、可愛く、愛おしさもありますが。
今だから、いえるんですがね。
犬の社会化は、どこの家庭にもそれぞれの事情がありますが、できるだけ、犬が楽しく暮らしていくためには必ず行わなければいけないことだと反省してます。
社会化期にはもちろん、それを過ぎたあとも、「いろいろな経験を積ませる」ことを意識して犬と接するようにすることが大切で、徐々にでも必ず、社会の一員になり、
ヒトと動物の絆が深いものになり、わたし達と、ももの努力が積み重なっていけば、お互いに勉強になるのと同時に、
幅が広がり楽しく充実した時間を一層共有できると思ってます。
獣医師の黒須星翔先生の「ワンにゃとの暮らし」”しつけと虐待の線引き”の記事を参考にさせていただきました。
もも日記2015.2.14から
午後3時、第一回。ベーシッククラス。
犬のしつけS.HのK先生が自宅に出張。ももとご対面。
いきなり、吠える。先生の匂いを嗅ぐ。以降、ももは吠える事なし。
数秒もかからず、ももはおとなしくなる。T&K…「まるでマジックみたい!」
2020年のphoto もも、6歳。
躾教室の仲間たちと。あのももがすっかり、先輩として、後輩たちのお世話や、なんやかんや指導してるらしいです。
K先生から動画や写真を送っていただいて、びっくりです。
これから、K先生の指導下でのもも、わたし達の奮闘記を徐々にお伝えしますので宜しく。
令和3年1月31日 記