最近は動物達の寿命も随分延びてきたようです。食事情の改善、医療設備の充実、知識・技術の進歩、飼い主である人間との関係も一層、親密になっている環境からでしょうか?それに猫は人間との生活空間を実に上手く適応して暮らしているように思います。よって、慢性腎臓病の診断のもとで治療の一環としての皮下点滴を定期的にしにくる高齢の猫達が増えてきてます。写真の子はTさんの金太くんです。16歳で看護師さんがタイミングを見ながらタオルを顔に被してくれたところで注射針を刺したら、後は所定量がくるまでこの様に保定なしでいい子にしてます。保定しようと思うと威嚇してきます。ちょっと気難しいところがありますが意外と治療に手こずることはありません。
Kさんの17歳のネオくんです。元々、体格のいい子(現在、体重7kg位あります)。慢性の腎臓病と肘や膝にかなりの変形性の関節症があります。飼い主さんとお話しに夢中になると必ず、にゃあとひと言忠告をいれてきます。ごめん🙏ね。ネオちゃんの事話してたんよ。
Hさんのシロ子ちゃんです。
13歳の女の子。
点滴が終わるまで飼い主さんは シロ子ちゃんに絶え間なく話しかけているのが印象的です。大丈夫、痛くないの?ってシロ子ちゃんの一挙手一投足をみて会話は続きます。終わったね。偉 かった。毎回、飼い主さんの最後の言葉です。
Y1さんのフーちゃんです。年齢は不詳です、多分、12,3歳でしょう。迷い子だったこの子を保護して、その時は既に成猫だったようです。食べれずいたのかガリガリだったそうです。古い首輪を付けていたみたいです。きっと飼い猫だったのかもしれません。先ずは検診で当院を訪れたようです。診察では片方の腎臓が既に小さくなっていたようです。10年前が初診でした。その間、入院して集中的に静脈点滴したり、状態が安定して来たら定期的な皮下点滴に切り替えています。現在は安定して体重も増えています。
Y2さんのモカちゃんです。今年17歳になります。大好きなお姉さんの膝元に顔を埋めていい子にして皮下点滴します。所定量がくると顔を出してきて終わったよと言っている顔付きになります。
Kさんのキャメル、2月で19歳になりました。週2回、皮下点滴に来ています。食欲も元気もあり点滴のお陰で今は症状が安定しています。Tさんのメイちゃんよりひと足先に19歳になっています。
Tさんの18歳のメイちゃんです。週2回、点滴に来てます。先程のキャメルと同い年でもあり、病院でも良く会われるので飼い主さん同士で情報交換されているようです。メイちゃんの症状がここのところ、安定しなく体重も減って来ているのでちょっと心配です。頑張って。キャメルの飼い主さんも心配しています。3月に入って毎日、点滴に通ってきます。食欲もなく横臥のままで元気もでてきません。体重、体温も下がってきました。3月9日、昼前の診察で、これが最後の治療になりそうですと飼い主さんに伝えました。
Y3さんのヒマラヤンの19歳、去勢済み、雄のちびちゃん。週一回の点滴で元気、食欲を安定して維持してます。若い頃、何ヶ月も行方不明になっていて、 飼い主さんと必死でチビちゃん を探して歩いたのが思い出されています。
Y4さんのアメリカンショート ヘア、雌、あぶちゃん、13歳。今、ちょっと調子が悪く、週2回、皮下点に来てます。かつて腎臓結石で相当、腎臓組織を破壊していた為、症状は重いようです。3月中旬以降からは毎日のように来院しています。28日の午前中の診察が最後になりました。
今年も黄金山🏔に桜帯がみれます。
うちのサチが昨年、18歳を迎えて、まもなくの4月4日に旅立っています。天女の羽衣があのピンクのサクラ帯です。サチもきっと過去に旅だった仲間達と一緒に降りてきてしばらく滞在してますね。メイちゃんやあぶちゃんが天国に行く前のアドバイスをちゃんとしてくれてますよ。メイちゃんもあぶちゃんも愛する飼い主さんの悲しみを吸収してくれているから、この世でお世話になった方々にも感謝して旅立って行くんですねえ。これからも見守ってあげてください。
Kさんの17歳のキビちゃん、雌、慢性の腎臓病がベースで胃腸炎が続いて治療に来てます。先週から状態が良くなり、体重も増えて来ました。やれやれです。もう一押しです。頑張れ👍。
ヨネちゃん。18歳、雌でTさんのメイちゃんと同じ歳で5月誕生日も一緒です。その後、メイちゃんは毎日、治療に来ました。昨日(3/11)Tさんにはメイちゃんとの別れのことを説明しました。飼い主さんから、メイちゃんは今朝(3/12)午前9:00にわたしの膝元で静かに息を引きとったという連絡が昼過ぎに病院の方に入りました。快晴の気持ちのいい風が軽く吹いています。5月生のメイちゃん、あと2か月で19歳の誕生日を迎える所でしたが、、、、。ご冥福をお祈り申し上げます。
満開の桜です。先程、あぶちゃんの飼い主のYさんが動物病院のほうに訪ねてきてくださいました。29日am1:00ごろ静かに息を引きとったようです。わたしの勝手解釈の黄金山の桜帯の物語を伝えました。
令和2年3月31日(火) 記