Something

Takeshi Hirano

僕とバイクと女房と野菜

T&K
タイムトラベル
島の頂き
美術館に立ち寄る
海が見えた
絶景かな絶景かな
シートを立てて
カメラを取り出し
シャッターを押した

一人旅
T&K
先日あきらめた音戸の花回廊
T&Kの旅は
一人旅でも女房殿と一緒だ
一度も同乗したことはないが
後部座席には
T「たけし」&K「きくこ」のシールが
貼ってある

連休
久しぶりに女房殿とドライブ
目指せ音戸の花回廊

道中
混雑のため引き帰す
目的果たせず

帰路
狩留家のビーチに立ち寄る
風景は南国
二人で浜辺へ
日光と風
若い頃の二人を思い出す

T&K
我が足
旅の友であり、我が足
いとも簡単に距離をのばしてくれる

遠い昔
若き頃
北海道の帯広で
馬にまたがっていた頃
4km先の蹄鉄屋へ出かけた
今は鉄馬にまたがっている
駐車しているバイクは

皆、だれかの愛馬に見える

T&K ヤマハのビッグバイク
私の旅の連れである
遠出ばかりではなく、近場でも我が足になってくれている
京橋の河畔への立ち寄りも軽々だ

T&Kのおかげで赤いテントに誘われて
ふと一休みするのである

ふぞろいのイチゴ
ナメクジに先をこされた


という字が好きだから
苺という字を思い浮かべながら

苺の絵を描いた

仕事の合間に
休日に
畑に足を運び作業また作業
しし唐の赤に目をうばわれ

青い影を加えた

新たまねぎ
生食
甘い
畑からの収穫はなんでも画材になる

とれたてのラディッシュ
頭から尻尾まで丸かじり

甘辛い
初恋の味とでも言うのか

女房の大好物のひとつ
畑には年中ラディッシュがある

ちいさな赤い球
黄緑色の葉
とれたてのラディッシュ

茄子はよく描く
紫色の茄子にはいつも感嘆する

畑から持ち帰っては画材にする

その後
食材となる

平野健の画集
「Something2」より抜粋

令和5年10月20日  記