Something

Takeshi Hirano

 ところで当動物病院の駐車場の壁にあるツバメの巣でも彼らの旅立ちがあった。今年は親鳥たちは2回も産卵してカラスの被害もなく雛を育て上げて一家はあとにしてる。人のいない駅舎のようだ。来年も来てね。

 ツバメ情報:最初に生まれた雛達は巣立つとしばらくは兄弟一緒に行動し、親鳥から餌をもらっているようだ。2か月先、遠い南方に帰る長旅をはじめる前に、1~2週間で自分で餌がとれるようになると幼鳥は集まって出発するまでの間、水辺のアシ原や大きな樹木などで集団生活、夏になると2回目の子育ても終わり、親鳥達も集団に加わります。集団はだんだん大きくなり、秋になると数千から数万羽もの大群になるそうです。

 そういえば、うちのツバメ達も8月中旬ごろから出入りが無くなったなあ。それに近所でも姿を見なくなったよ。皆さん、集団生活のため河原にいるようです。そこにいけば見れるかも?

「トランクと帽子」

言うまでもなく、トランクには
旅の小道具をつめる。

ある日、画家は
「どこか遠くへ行きたい」
と考えた。そして、その衝動が一枚の絵を描かせた。

ふたつの帽子は、
旅立ちたい自分と旅立てない自分をあらわしている。

背景に高原の緑と海の青を配した画家は、
アトリエの小さな窓から外を眺めて嘆息した。

「トランクと帽子」が何やら相談し始めた…
旅に出ようかな?
何十年も会っていない大学時代の友人に会いにいこうかな。

岩手県の一関へ。
山の手にあるかんぽの宿に二人で投宿した。
窓越しにこの風景を眺めた。
これだけで御馳走様です。
二人はしばらく無言だった。