Something

Takeshi Hirano

It’s autumn

紅葉(こうよう)、もみじ(紅葉、黄葉)は、主に落葉広葉樹が落葉の前に葉の色が変わる現象のこと。ただし、単に赤変することを紅葉(こうよう)と呼ぶ場合もある。

ハナミズキの葉っぱが紅葉してます
11月撮影

4月撮影

わが家のシンボリーツリーのハナミズキ(花水木)は赤と白の2本が玄関先にあります。桜が開花し終わった時期にかわいい花を咲かせます。別名「アメリカヤマボウシ」と呼ばれています。花の見ごろは4月から5月にかけてです。その頃は白、赤のかわいい花、葉、実をたのしめ、今は紅葉して時折り吹く風にまかせて落葉してます。早いもので2022年の立冬は11/7でした。

日に日に寒さが増してくる一方、春のように暖かい*小春日和の日もある立冬。広島地方、雨降りの日がほとんどありません。気温も段々、寒くはなってきてますが、小春日和の日が結構あります。今年、初挑戦の干し柿作りもお陰さまで順調に2週間を経過して、食するまでになってます。

上品な甘さで実に甘露です。立冬は本格的な冬がやってくる前の冬支度をする時期でもあります。もうじき、赤、黄色に色付いた葉っぱは散ってしまいます。落ち葉で思い起こすのが中学の恩師の湊義秋先生 著「まごころ」からの一文です。 

 「昨日、幼稚園に行っている女の子が落葉を拾ってきていました。いちょうやポプラ、そのほかよく知らないもの、もみじ色から黄色のもの、五、六種類、袋に入れて喜んでいました。見てくれ見てくれというのです。絵日記にも書いていました。よほど嬉しかったのでしょう。落葉は何となく詩的な、美しく淋しいものです。それは夕陽のごとく大地に帰っていくものだからです。ぼくは近頃、滅びいくもの、死んでいくものは美しいのではないかと思っています。悲しみの美しさというのだろうか。
 
 ぼくは以前、チャイコフスキーの悲愴交響曲というのを聞いたことがある。これは美しく悲しい曲である。そして、これは死の悲しみを表現した曲だと思う。この曲の最後は、人間が息を引き取るように静かにかすかに音が消えて終わる。指揮者が棒を下ろした時聴衆がいっせいに拍手した。ああ拍手はいけない。みんな静かに。音をだしてはいけない。ぼくは思った。沈黙がふさわしいと思った。大自然は滅びゆくもの、大地に帰っていくものにせめてもの死化粧をするのです。大地に帰る枯葉、落葉よ、ご苦労さまでした。」

*小春日和の本来の意味は、旧暦10月頃のよく晴れた暖かい天気を指します。
秋から冬に移行するこの時期は、まるで春のように穏やかな陽気が続くことからこう呼ばれるようになったんだとか。

立冬とは 二十四節気の一つ 
「立」には、新しい季節になる意味があります。「立冬」は、「立春」と「立夏」、「立秋」と並んで「四立(しりゅう)」と呼ばれ、暦の上では冬の始まりです。

 古くから日本では、季節の目安として二十四節気という暦を用いてきました。これは一年をまず春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれの季節を6つの節気に分割したものです。冬の季節に分類された6つの節気のうち、最初にめぐってくるのが立冬。立冬から立春の前日までが、暦の上で冬の季節となります。

ちなみに「冬至」とは異なります。

冬至は
冬の季節に分類された6つの節気のうち、冬のほぼ真ん中にあたる4番目の期間。一年で昼が最も短い日です。反対に昼が最も長いのは夏至。また昼と夜がほぼ同じ長さになるのは、秋分と春分です。

暦の上では冬の訪れを告げる「立冬」の7日、広島市の縮景園でソテツのこも巻きが行われました。

縮景園には43本のソテツがあり、毎年、冬が始まる「立冬」の時期にこもを巻いて冬支度を行います。
ソテツは寒さに弱く、霜焼けなどを防ぐため、わらでできた「こも」で全体をすっぽりと包んでいきます。
この手法は代々受け継がれてきたものでこもを巻いた姿は園内の冬の風物詩となっています。

こも巻きとは、江戸時代から大名庭園で行われてきた害虫駆除方法で、マツカレハの幼虫を除去する方法のひとつ。 マツカレハの中齢幼虫は、冬になると地上に降り、落ち葉の中で越冬する習性を持つ。Wikipedia

7日朝は北広島町大朝で最低気温が氷点下0.8℃と県内7カ所で今シーズン一番の冷え込みとなりました。
ここでも冬支度ですね。

紅葉狩りとは秋に紅葉を鑑賞すること
紅葉狩りは、色づいた葉を木から取るという意味ではありません。紅葉狩りとは、秋(例年9月~11月ごろ)に山などに行き、美しい紅葉を鑑賞すること。紅葉狩りの読み方は「もみじがり」で、「紅葉見(もみじみ)」や「観楓(かんぷう)」も同じ意味を持ちます。

落ち葉に学ぶ

  「法話の窓」から、 妙心寺 横山友宏

夏には緑の葉がイキイキと生い茂っていたが、
秋の深まりとともにハラハラと散っていく自然の姿を通して私達の人生を映し出すとともに、寒さにふるえながら雨の音だと聞いていた音が、実は美しい世界を作り出す音だったと、ハッと気がついた感動が表現されている言葉でもあります。

 葉脈が命の限り働いているときではなく、その役目を果して地面に落ちてから、ようやくその美しさに気がついたように、私達は本当に大切なものを失ってから気がつくことが多くあります。

 しかし、それと同時に落ち葉が一面を埋め尽くす情景に美しさを感じるように、不要なものとして嫌ってきたものが実はこんなにも美しいと気がつき、自分には欠かすことができない存在なのだと気づくことができます。過ごしやすい秋の日に、普段の慌ただしい生活から離れて、身体と呼吸と心を調えて、自分自身の心の葉脈とも言うべき、尊い心を実感してみてはいかがでしょうか。

アイラブユー
「公園の落ち葉が舞って ♫
飛び方を教えてくれている
親切にどうも
僕もそんなふうに
軽やかでいられたら」

NHK朝ドラ「舞いあがれ! 」の主題歌
作詞:清水依与吏
作曲:清水依与吏
編曲:back number・小林武史 から、わたしのお気に入りフレーズです。

令和4年11月15日 記