Something

Takeshi Hirano

おかえり、ツバメさん

おかえり、ツバメさん

こう言っては不謹慎かな?

全く期待していなかった事が発生。ツバメがペアで、古巣は三月に片付けられて、台だけになっていた所へ。いつかまた、ここに新しい巣を作ってくれるといいという願いはありましたが、気持ちとしては、まさかという方が先行していました。2021.6.8 午前8:30頃、二羽のツバメを確認した時には感動でした。

午後4:30ごろ

6.9.午前12:30
こりゃあ!マジだよ。間違いなく、新居の建設のスタートだ。二羽が互いに奇妙な早口でやりとりをしています。結構、甲高い声ですよ。もうちょっと穏やかな声でやりとり出来んもんかいな。今朝、古くからのキャバリアの飼い主さんが定期検診に愛犬を連れて来院してきました。診察室に入るや「先生、ツバメが来てますね。」って。「数日前から来てくれてます。」って返事をする。「土食って、虫食って、渋い」って、早口で喋り出す飼い主さん。それなに?と聞くと、「ツバメの鳴き声ですよ。」と。自分でも早口で唱えてみた。あの朝の二羽のやりとりの声、これだ、これ、これ。そう言えば、似てる、似てる。来院して来る飼い主さんも、わたくし同様、久しぶりにやって来てくれたツバメを喜んでくれてますね。再び始まるツバメストーリーの前哨戦から、盛り上がっています。それにしてもツバメとのお付き合いも長くなりました。下の絵は4年前のものです。親鳥が六羽の雛を全員、次から次へ巣立ちさせて、外野席の我々としても感動に満ちていました。翌年も順調に5羽がちゃんと成長して、巣立つ寸前でしたが、ある日、一羽が落鳥してしまい、拾い上げ、巣に戻すという事がありました。ところが、この事がきっかけで大変な惨事が発生してしまいました。カラスの侵入です。雛の落鳥を見逃してはいませんでした。ある日、雛達は一羽もいません。巣も無残にも破壊されてました。カラス対策を特別していなかったことが悔やまれます。そこで、写真の天井に貼り付けた針金がカラスの侵入を防ぐのに効を奏したようです。当動物病院の職員Tのアイディアです。近年では、ツバメの一番の天敵はハシブトガラスです。ハシブトガラスも春から夏は繁殖期なので、自分のヒナに食べさせるためにツバメのヒナや卵を狙います。カラス対策の基本は、巣の前面に障害物を作ってツバメは通れるけどカラスは通れないようにすることが1番なので、その事からヒントを得たようです。以降、カラス被害は発生してません。しかし、翌年はツバメは来ませんでした。空の巣を眺めるだけでした。仕方ないよなと思っていました。

カラスよけの針金

ところが翌年には再びやって来てくれて、古巣の中に5個の卵を確認して、孵化するのをこころ待ちにしていました。ところが、ある日から足繁くやって来ていた親鳥たちの気配がしなくなりました。何か異変でも発生したのではと思い、巣の中を覗いてみると、一個も卵がありません。勿論、カラスの侵入もありません。巣の中には微細な粉塵がかなりありました。もしかして古巣にカビ等の微生物🦠の仕業?、他に原因が思い浮かびません。その後、数日して、巣の中に敷き詰められたワラ等がすっかり、落とされていました。親鳥の怒りの行為に思われました。ここでの子育ては無理だとの烙印を押したようです。しかし、見事な美しい山城なので片付ける気が起きず、さらに、丸1年そのままにしました。ようやく決断がつき、今年の3月になって片付けたという訳です。これから、久しぶりのツバメストーリーの始まりです。

2021.6/17

約10日間でこのような新居をほぼ完成させています。

うちの父ちゃん、本気だ。がんばってる。絵:Frog and T oad by Arnold Lobelがヒント

ツバメT&K

完成図だ。

うちの亭主、超本気。(水木しげるさんの「ゲゲの女房の一コマ模写プラスα」

 

令和3年6月30日 記